カタールワールドカップ 日本 VS スペイン 試合前予想・プレビュー その4  4バック?3バック 勝つためのフォーメーションは?

日本代表がスペインに勝つために個人的意見を書いていきます。
その1,その2までに状況とスペインの戦術について書きました。
その3では、引いて守る(堅守速攻)か中盤勝負か?を書きました。

今回はフォーメーションと狙いについて書いていきます。

結論、ファーストチョイスは4-2-3-1 と思っています。状況によっては3バックへの変更はありかと思っています。


理由として

・日本代表で4年間ベースにしてきた戦術

・ディフェンスのルール・攻撃の仕組みが現状一番理解度が高いはず
 ※付け焼刃ではない
・スペインの起点になりうる、MFの中央、センターバックを抑えることも可能

東京オリンピックのスペイン戦でも4-2-3-1で戦った

ということがあります。

あとゲームでどういったサッカーを目指すかを考えたときに、バランスとしては
良いかなというのがあります。

日本代表のフォーメーションとスペインのフォーメーションを並べて観察してみました。

日本代表のフォーメーションの考察

日本代表のフォーメーションの考察

左が スペインの4-3-3と4-2-3-1を並べたものです。
基本、スペインの中盤の中央とセンターバックを抑え込むということをすると
日本側はFWとTOP下の選手でチェックができます。サイドは中盤で抑える、
サイドバックが上がってくればサイドバックを抑えてDFで中盤を抑えるという
ことができます。

3バック、中盤4枚の場合、FWが相手のセンターバックを抑え、ブスケツを抑えるということを考えると枚数は良いのですが、攻撃時のバランスが悪い気がします。
(中央によるので、幅がでない)

右はスペインの攻撃時です。アルバがサイドを高めなポジションについた想定です。
スペインはサイドバックの攻撃参加を行います、その時には3バックにしてスライドしていきます。状況によっては2バック気味にもなります。
スペインの攻撃時の形に、嚙合わせるならば3-4-3のほうがかみ合ってはいます。

4-2-3-1

4-2-3-1


4-2-3-1での狙いはブスケツをとにかく消すことです。そして、センターバックブスケツが機能しない場合パスを供給するので、センターバックを抑えるということを狙います。少なくともここを機能させて、サイドハーフはそれぞれ見る形にします。
サイドバックセンターバックの片方はあえて捨てます。つまり、中に入ろうとする動きはDFする、ロングフィードなどはある意味すてます(そもそも数的優位にはならない)、もう一つは追いかけても奪えないですし、体力消費してしまいます。
あくまで中央で自由にプレーはさせず、中盤でとって攻撃を仕掛けるというゲームプランです。
日本代表は攻撃陣はある人材が豊富ですし、キープ力、テクニックがあるとは思うのでそこで勝負をかけます。

ゲーム全体の展開とすれば、4-2-3-1で入り、状況によって3バックへの変化をさせるということで90分を戦うことで攻撃時間を最大化、できる限り守備一辺倒にならないようなゲームを狙うとこの形かと思います。

ちまたでは本田圭佑氏が3-5-2というのもツイートしているみたいですが、確かにかみ合うので、それもありかと思うのですが、4年間であまり試していないものなので
4バックかなと思います。
森保監督が秘策・奇策を仕込んでいるとするなら、3-5-2かなと思います。

次回はメンバー発表で、最終回を書きます。

 

 

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カタールワールドカップ 日本 VS スペイン 試合前予想・プレビュー その3  日本代表の戦い方をどう考えるか?堅守速攻か中盤勝負か?

日本代表がスペインに勝つために個人的意見を書いていきます。
その1,その2までに状況とスペインの戦術について書きました。

 

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日本代表がどう戦うべきか?

ここで日本代表がどう戦うか?その部分を考えてみたいと思います。

まずピッチでどのようなエリアでプレーをすべきかを考えてみます。
どのエリアでプレーすべきかというのはゲームをどうしていきたいか?とつながると思います。
大きくは2つディフェンシブサードでの戦いと、ミドルサードでの戦いの2つです。

各エリア

各エリア


ディフェンシブサードでのプレーをするとなれば自陣ゴール前でのプレーとなるので
必然的に守備的にならざるを得ないです。が、守り切れればゴール前に全員が並ぶイメージであれば失点を減らせる可能性はあります。

基本的には失点する可能性は若干ですが下がると思います。狭い空間に密にして受け止める形となるため背後に回られてというのは少なくなる可能性があります
逆に問題となるのは
引いた状態(いわいる後ろが思い)状態となること、また相手ゴールからは最も遠くなるので、結果的に攻撃力が下がります。

ミドルサードで戦うという場合
ピッチ中央を中心として戦う形です。ディフェンシブサードの一つ前で戦う形です。
基本的には理想形だと思います。相手・自陣のゴールはほぼ均等の長さにはなりますし
ゴール近いというのはメリットです。
ただし、GKとDFラインの間にスペースが生まれるので、背後のスペースを利用される攻撃を受ける可能性はあります。

 

要は引いて守ってカウンターとするか、中盤で勝負して耐えつつ攻撃をするのか
というところになります。

 

フォーメーションや攻撃のメカニズムは置いておいても基本方針がどちらに行くかによってフォーメーションが変わります。
極端な話、ミドルサードでの戦いであっても5バックでもいいのです。(ただ、その場合5人が並ぶので前の人数が減る=前のブロックを薄くなるので、実際にはあまり見ない。縦方向の攻撃を受け止めずらいからというのはあります。

日本代表はミドルサードで戦うほうが良い つまりは中盤勝負

スペイン戦は、ミドルサードでの戦いを挑んでほしいです。たぶんそのほうが勝つ可能性が高いです。

  1. 失点せずに90分が持つとは想定しずらい。
  2. 得点を1点でも挙げて勝利が必要。つまり守備一辺倒ではなく少なくとも攻撃時間と攻撃回数を増やしたい。

1の失点せずに90分が持つとは想定しずらいという理由です

・スペインの協力な攻撃に対して守り切れるかどうかが疑問(実際にコスタリカは途中から5バックにしたが得点を重ねられていた。

・引いて守る場合、攻撃の起点をつぶせず中盤でボールをコントロールされて常に攻撃を受けている状態になりかねない

・スペインはカウンタープレスを仕掛ける、仮にボール奪取しても、すぐに奪われてしまう可能性があり、その場合、即座に失点につながる可能性がある。

というものです、

今大会、イングランドとイランの試合、スペインとコスタリカの試合のように、引いて守るということをしても、
複数失点を重ねる状態になっています。単純に力の差というのはありますが、
カウンタープレスという戦術が引いて守る戦術を難しくしているような印象を受けます。

 

2に関しては、基本サッカーは得点が多いほうが勝利します。とにかく1点が必要


今回のスペインとの戦いは、日本は1-0が理想となります。複数得点は可能性が低いので失点は避けたいのですが、引いて守ってだけでは得点が奪えません。
守備重視であってもカウンター攻撃がありますが
カウンタープレスを仕掛けられた場合にカウンターが防がれてしまうと、攻撃ができずずに終わります。カウンター事態も成立させるのが非常に難しいです。

 

トーナメント進出条件として引き分けでも他会場次第ではあるのですが、得点を取れなければ、進出できない可能性すらあります。
単純に得点を取る必要があるという状況です。

引いた場合には攻撃時間が短くなるうえ、チャンスの回数も少なくなります
いくら守っても得点を1点でも取らないと勝てないのですから、攻撃時間を増やすということをしなければなりません。

 

その4に続きます。

カタールワールドカップ 日本 VS スペイン 試合前予想・プレビュー その2

日本代表がスペインに勝つために個人的意見を書いていきます。

第一弾では

 

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状況や、試合全体の展開は押し込まれるだろうという想定を書きました。

スペイン代表の戦術面、抑えるべきポイントについてです。

・基本的にスペイン代表のメンバーを見ると当然ですが、テクニックは高水準で、メンバー構成もベテラン以外に良い若手メンバーもいて、誰が出てもスペインのサッカーをします。
・DFのDF間のスペースを利用する。引き出されると危険
・DFラインとボランチの間のスペースを利用する。引き出されると危険
・FWはワイドに高い位置を取る
サイドバックが高い位置に入る(上がってくる)
ブスケツのアンカーの場合起点となる仕事をする。
ブスケツが少し取られたとしても、センターバックがパスを供給できる能力がある。
ブスケツ以外にロドリなどが出ても基本は変わらない
・ボール奪取はカウンタープレスを志向する。
・中盤のパスワークがレベルが高い

改めて怪物のようなチームだと感じます。

ただ、ポイントはボールの起点(ブスケツセンターバック)、スペースを与えないというところだと思います。

まず、ブスケツセンターバックについてですが、ドイツ戦、コスタリカ戦など
もそうですが、ブスケツが起点、あるいは経由地になることが非常に多いです。
ドイツ戦の得点をみると

ドイツ戦 スペイン得点の流れ

ドイツ戦 スペイン得点の流れ

DFからブスケツという中継地点となっています。コスタリカ戦でも同様で得点の際に
ブスケツが起点となる得点もありました。スペインの場合ここにセンターバックも持ち運びができる特徴があります。ブスケツが抑えられれば、センターバックが持ち上がる、あるいはパスを供給することができます。ここをいかに抑えられるかが日本にとっても重要となります。

もう一つスペースです。スペイン代表はワイドに張ったウィングの位置も特徴できです。2列目の選手が走りこむスペース、プレーエリアを作ること、サイドバックの選手のプレーエリアを生み出します。ワイドにすることにより、縦に並ぶのではなく、角度をつけて並ぶ(同一レーンとならない)という仕掛けを持っています。

スペイン戦術 DFとDFの間のスペースの生み出し

スペイン戦術 DFとDFの間のスペースの生み出し


ブスケツや中盤がボール保持をした場合、そこにチェックしに行くと、引き出されて
やはりスペースが生み出されます。

スペイン戦術 ボランチとDFライン間のスペース生み出し

スペイン戦術 ボランチとDFライン間のスペース生み出し



このようなポジショニング、動きをチーム全体が連動して動くので、縦、横の空間スペースがどこかに生まれてしまうというような攻撃を仕掛けてきます。
基本的にはどこの強豪国もスペースを生み出す、守備側が埋めるということを行いますが、スペインの場合には、パスワークも高レベルにあるので、パスワークとポジションの両方で揺さぶりをかけてくるところが特徴的だと思います。

スペイン相手にまずは守備時にはこの点を踏まえる必要があります。


日本代表が攻撃面で逆に仕掛けるとすると、スペインのスペースを突く戦いに
なると思います。
・全体的にハイラインになるので、その裏のスペースを突く、

・スペインがオーバーロード(あえて特定の位置に人を集める、あるいは特定位置から攻撃をする)をした場合に空いたスペース、

サイドバックが上がってきた裏のスペース

 

ただ展開的に攻撃されてからカウンタープレスをかいくぐることにはなるので
難しさはあります狙うべきはそこになるかと思います。

 

その3に続きます

 

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カタールワールドカップ ドイツ VS スペイン 試合レビュー 両チームの得点の流れ

ドイツとスペインの戦いは、世界のトップクラスが争う戦いにふさわしい
試合だったと思います。結果として引き分けではあったのですが、
個人、組織、戦術のどれをとっても最高峰と感じるしあいでした。

お互いレベルが高いためプレスをかけあい、スピードのある展開ということでその点でも別のスポーツに見えるほどの感覚になります。

スタメンです。

ドイツ VS スペイン スタメン

ドイツ VS スペイン スタメン

スペインは433です。普段通りです。スタメンの顔ぶれもコスタリカ戦とほぼかわりません。ドイツは4231のフォーメーションとなります。

この試合ではドイツはブスケツの起点をどう止めていくかが焦点となります。
ブスケツセンターバックの2枚が起点となる形を作られないというのがあります。
もちろんそこを抑えると勝てるような相手ではないですが、自由にやらせないことは
重要になります。

試合の展開としてはスペイン先制、ドイツが追いつくという流れでした。

スペイン、ドイツともにゴールには迫っていましたし、ドイツはオフサイドで得点が取り消されています。

 

得点シーンはスペインはやはりブスケツが関連しています。

ブスケツ、オルモ、アルバ、モラタというパスワークでした。DFラインからブスケツにパスをしたところで止めれていれば、この得点は生まれていないか違うシナリオになったと思います。

スペインの得点の流れポジション

スペインの得点の流れポジション

対するドイツです。ドイツもさすがで得点チャンスを多く作るものの

オフサイド、スペインキーパーのシモンの固いセーブに阻まれてしまいます。
正直ドイツが勝利しても全くおかしくないと思うほどです。


ドイツの得点もさすがでした。スペインのパスミスを広いボールをドリブルで持っていきながら中央でのパス交換から得点をしています。スペインといえどもさすがにパスはずれる時があります。もう一つ、パスミスのところではドイツのFWが後ろからも取りに来ていますし、ノープレッシャーではないというのがやはり大きいです。

ドイツ得点の流れ

ドイツ得点の流れ

ドイツの得点も素晴らしいものでした。DFとDFの間でボールを受け取るということ
ボールの受け渡し、高レベルだと思います。特にDFとDFの間に2人が並んだ時、
あえて裏に走る、ボールを受け取りに下がるという連動は素晴らしいです。何も考えなければスペースを奪い合う形になると思います。

試合は極上でこの大会の中でもベストの試合に入ると思います。

 

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カタールワールドカップ 日本 VS スペイン 試合前予想・プレビュー その1

日本代表のスペインとの戦いの前に、予想であったり、どうしたらスペインに勝てるのかを個人的意見として書いておきたいと思います。

日本としては勝利が求められます。引き分けでも条件次第、他会場の試合結果次第で
勝ち抜けのチャンスはあるものの、基本的には勝利をしないと条件的には難しいです。
これは報道などで多数話題となっているので割愛します。

 

どういう形であれば日本がスペインに番狂わせを演じられるか?相当難しいのですが
考えていきます。

 

スペイン代表について

想定としてまずはスペインについて触れると、基本的には勝ちに来ると思います。
基本的なフォーメーションは変えずに、メンバーで変化をつけると思います。
なので433だというのが基本路線です。メンバーに関しては、疲労度や今後のトーナメントを考えてターンオーバーもある可能性はあります。


今日時点の報道や条件を鑑みるとスペインについては以下のことが言えると思います。
・基本フォーメーション、戦い方に変化はない。
・首位通過を目指していて勝利を目指す
・トーナメント進出の可能性は高いが何かが起きると進出ができない。
・少なくとも格下と見える日本相手に敗戦しないというメンタリティ
・事前の怪我の情報としてはガビ選手が出場しない可能性が高い
・ターンオーバーの可能性はある。トーナメントは一発勝負なのでターンオーバーの可能性が低い。休ませるならこのタイミング。
・試合展開によっては主力を温存する交代をする可能性が高い。
・コンディション的には整っている。(コスタリカ・ドイツとの戦いを見てもコンディションを高めていることはわかる。他のチームに比べて)

という状況などを踏まえると、スペインとしては前半で勝負を決めて、後半は流す
という展開が理想的だと考えられます。



日本代表について

日本代表としては、勝利が必須になります。条件次第で引き分けでも可能性はありますが、ドイツとコスタリカの試合結果でドイツが大崩れすることは可能性が低く、かつ攻撃力があるので必要な得点は確実にとってくる可能性が高いです。

今日時点での報道や状況をみると
・トーナメント進出を目指すが条件的には勝利が必要
・相手は優勝候補の一角。コスタリカを7-0で撃破するほどスペインは強い。
 得点差はもとより、内容もコスタリカに1本のシュートも許さないほど。
・富安選手など怪我・コンディション不良。酒井選手は出場はほぼ難しい、
 遠藤選手もコスタリカ戦で怪我。欠場となる見込み
・選手のターンオーバーはコスタリカ戦で実施済み。

 

状況を見ると日本代表が確実に厳しいというのがわかります。

こういった状況のなかでスペイン戦はいかに戦うかというのがあります。
基本的な見立てであれば想定されるのは

・スペインがボール保持する展開(日本からすると持たれる)
・日本が押し込まれる状態

となるかなと思われます。というのも
コスタリカとスペインのスタッツを見ると

スペインコスタリカスタッツ

スペインコスタリカスタッツ

圧倒していることがわかります。実際の試合としては、コスタリカも当初は442で
入っており、スペイン相手にプレスをかけようということはトライしていました、
その段階で頑張り切れず失点しており、立て直しのために途中から5バックとしています。
コスタリカも引いて守るだけでは勝ち筋がないということもあるので最初からは引いていなかったというところがあります。日本がコスタリカに負けましたが、仮に勝っていたとしても大勝できるほどではないと考えると実力差からスペインにもたれることが
考えられます。
もう一つ、スペインとドイツは引き分けとなっています。ドイツと日本のスタッツを
確認すると

ドイツ日本スタッツ

ドイツ日本スタッツ

勝利はしたものの、前半にPKを与えています。実際の試合展開も相当ドイツに押し込まれていました。

両方の試合の展開、実際の流れから考えると、基本的には、スペインにボールを保持される展開になるかと思います。
ちなみに、スペイン・ドイツの試合はボール支配率、保持だけであればほぼ、スペインが少し高いのですが、圧倒的な差はありません。

長くなるので、その2で書きます。

カタールワールドカップ FIFA分析班「即時奪回が有効」 という記事がありました。

カタールワールドカップのグループリーグの16試合のデータでは
即時奪回(カウンタープレス)が有効ということがあるとのこと。

現時点でのサッカー戦術ではカウンタープレスを採用する国が多い状況です。

カウンタープレスはゲーゲンプレッシングと同様です。ドイツ語ではゲーゲンプレッシングといいます。基本的には奪われた瞬間に即時に取り返すべくプレスをしかけるというものです。

 

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FIFAの発表によると

攻撃側が相手陣でボールを失った時に、すぐにプレッシャーをかけて奪い返す「カウンタープレス」(即時奪回)の有効性を指摘。カウンタープレスに取り組む時間が長いチームほど、ボールを取り返すまでに要する時間も短くなっている。  カウンタープレスを志向するチームとして、イングランド、アルゼンチン、スペイン、ドイツ、デンマークなどが挙がり、逆に日本、イラン、コスタリカなどは低い傾向だった。」

ということです。カウンタープレスの有効性が認められた結果ですが、
クラブチームでは実際に使われていますので、有効性があるのはその通りなのだと
思います。少なくとも代表レベルでも採用されて結果がでたということだということだと思います。

カウンタープレスに取り組む国をみると強豪国が特に多いです。特にゲーゲンプレッシングと言われるドイツは特に取り組んでいる、強味としていると思います。

FIFAの発表を読むとカウンタープレスを行うほうがトータルでのボールを持たれる時間が短くなるということを示しており、少し考えると自明にはなります。

現時点ではスペインVSドイツは両チームともにお互いにカウンタープレスを行うのでゲームスピードが速く感じられます。日本代表戦に比べれば相当のプレースピードで異なるスポーツに見えると思います。


カタールワールドカップ 日本 VS コスタリカ 試合レビュー

日本代表は敗戦しました。とにかく痛い敗戦でした。スペイン・ドイツの強豪と同じグループでトーナメント進出のためには取りこぼしは問題なので、結果として痛かったと思います。

 

日本代表の今回のスタメンとフォーメーションは4231でした。通常通りの入りだったと思います。試合前からコスタリカのサッカーであれば、日本がボールを持つ展開になり、コスタリカのゴールをこじ開ける展開となることは予想されました。

日本としてはメンバーを入れ替えて臨んでいます。コンディション調整も必要となるので。

基本的には人選から見ると

・相馬選手を投入→幅を取ることとサイドからの崩しを期待

・酒井選手・富安選手は怪我のため入れ替え

・軸となる吉田選手、遠藤選手、鎌田選手は、チームの核なので変更はせずスタメン

・トップは上田選手→ボールを持つ展開になるということもあり、前から追い続けるのではなく、ボールを収める、サイドからのクロスに合わせられるという展開に備える

 

という意図があったのだと思います。

日本 VS コスタリカ スタメン

日本 VS コスタリカ スタメン

日本代表は意図通りの入りとはなりました。明らかに相馬選手のサイドは
アイソレーション(1対1での突破を狙う)を狙っていたと思います。
右は堂安選手の攻撃をしていくというところだったと思います。

 

日本代表の狙い

日本代表の狙い

 

試合展開は想定どおりでコスタリカは守備重視でした。全体的にコスタリカは調子が良くなかったというところはあります。

前半最後のほうに3バックに変更、後半からは攻める圧力を高めていきました。ただし

一つの流れでのミスでコスタリカに得点をゆるしました。

コスタリカとしては試合展開の中で少ないチャンスをものにするというのは

はっきりとしていたと思いますし、そのチャンスをつかんだと思います。

はっきりと守備的に、得点を取られないというのが意識されていました。

戦術としてはハイプレスは行わない(基本5バックで1トップ気味なので)かつ、ゴール前で、数的優位の状態を作り壁のように守るということになります。
試合ではボールホルダーにはいきますが、リトリートの守り方を基本としていました。

 

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日本代表の戦術的に足りないあるいは問題があったポイント

個人的にここが足りないというようなポイントを挙げていきたいと思っています。

1.前半途中から3バックへの変更・後半での対応

2.右のアイソレーションを仕掛けるまでのボール運び使い方

3.右の堂安選手が幅を取ることに連動したサイドバックのポジション

4.ゲームを作るパサーの存在の不在、あるいはポジション調整

 

1.前半途中から3バックへの変更・後半での対応

前半の終了前に日本は攻撃を高めるため、3バック気味にポジション変更をしました。
この対応自体はコスタリカの守備、試合状態を見て配置を変える意図があったと思います。ただし、3バックになるのは良いのですが、攻め方の整理。ポジション整理ができていないという点だと思います。ここは試合前から構築していないと難しいのですが、機能していない点を見るとあまり準備できていなかったことが分かったと思います。

ドイツ戦では機能したと思いますが、相手が違うのではまらなかったと思います。

具体的には、5バックに対して5枚の攻撃のようにポジションが重なるのがありますし、
ずれるスペースがなくなるということになります。

この状態というだけならばよいのですが、ここからどうするかやはり不足しています。

この状態であれば誰かが下りてきてボールを低い位置で一度受けるという工夫も必要でしたし、そうでなければ、早めにクロスを上げてしまうというのもあったと思います。

2や3の課題ともリンクしますが、この状態でどう崩すのか、どういったスペースからどういう攻撃を行っていくかが整理できていないというのがあるのだと思います。

ドイツ戦はドイツは4枚のDFなので、数的優位、あるいは対応が難しくなるということ、混乱もあったのだと思うので機能したのですが、同数で固められれば引き出して攻撃を進めていく工夫が足りなかったかもしれません。

不足3バックシステムへの変更

不足3バックシステムへの変更

 

 

2.右のアイソレーションを仕掛けるまでのボール運び方

不足1

不足1

基本的に相馬選手がワイドに開くのですが、そこまでのボール運びがうまくいっていませんでした。この点は後半でも同じ状況になるのですが、基本的に相馬選手にボールを出すところが構築できなかったということだと思います。

サイドがワイドにということならば、かつ高い位置を取るならば、そこまでのボールを持っていくことが大事になります。

この局面であれば、
相馬選手が内側のオレンジのあたりに落ちてくる、
鎌田選手、上田選手が下りてくる
森田選手がスペースを埋める
伊藤選手がボールを持ちインサイドにボールを運ぶ

この状態で他の選手も含めてこのスペースまでパスで持っていくことが必要になります。相馬選手と伊藤選手は縦のレーンが重なるのでどちらかが外れるなどで、パスコースを空けること・角度をつけるというのが必要ですし、オレンジのエリアに誰かが受けれれば次の展開で相馬選手に渡すこともできます。

決定的にこの部分が不足していました。かつここは連携ができていないのが露呈したのだと思います。この部分は3バックに変更しても同様でした、終盤三苫選手が切り崩すのが2本ありましたが、そこまでにもっと三苫選手に渡すということが、そういったシーンを作り出すところは不足してました。

3.右の堂安選手が幅を取ることに連動したサイドバックのポジション
右側も不足があったかと思います。堂安選手と山根選手の動き連動が足りないというところだと思います。山根選手がもう少し押し上げてあげることも必要だったと思いますし、右サイドから攻撃チャンスが少なくなってしまいました

こちらは左サイドほど不足していないように思えます。基本的に右は伊藤選手・堂安選手が酒井選手との連携が取れていたので、基本右側は攻撃的に進めることがアジアの予選から、その前からありました。極端に言うと日本代表は右サイドが中心になっており左サイドの機能性が低いというところでした。コスタリカ戦では右サイドの機能性も落ちてしまった。あるいはコスタリカに抑え込まれた形だったと思います。

 

4.ゲームを作るパサーの存在の不在、あるいはポジション調整

1にも2にも関連しますが、パスを出せる、ゲームを作る選手の必要性と、あるいは調整が必要でした。縦にパスを出すことができていませんでした。
前半についてはボランチとTOPしたから上田選手に入れるというところが少し足りないと思います。その意味で鎌田選手がもう少し下りてもよかったと思います。
全体的にボランチとの間が広がっていたと思います。前線の選手が少し高い位置にはいっていました。チャンスになったところは上田選手に少し無理に当てて、下りてきて下げるというところで、相手のボランチの空間でボールを保持できました。
後半についても枚数を増やしましたが、ボランチからのボールが入らない、2で説明したスペースが使えなかったというところが大きいと思いますが、基本的に、後ろから縦にボールを通せない、パスを出せないというのが大きいです。ここはパス出しの選手を変えるか、ボランチのところのポジションを変化させるかの対応が必要だったかと思います。柴崎選手投入でもよかったと思います。

 

スペインVSドイツは引き分けに終わったので、条件・状況的にスペインに勝利することが必要となってきました。
スペインに対してどうできるかが重要になりました。

 

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