日本代表負けましたね。すごく残念でしたが、別の記事でかいた、プレビューの通りになってしまった感があります。カタールはいいチームでいいサッカーをしていました。試合レビューを書いてみたいと思います。
今回はカタールの作戦勝ちです。個々の能力の高さはあるとしても、戦術がまずハマったというところがあります。
まずフォーメーションからGoogleのスタメンでは日本は4-4-2となっていますが、実際には4-2-3-1でしたね。大迫1トップです。
対して、カタールは5バックですが基本的なスタートポジションは3バックです。カタールは3バックと5バックの可変システムでした。
ですので下の図はあくまでスタメンの確認に使ってください。実施のフォーメーションは違っています。
まず、3バックで入ってきたというところが日本を攻略する作戦でしたね。カタールの作戦として重要なねらいは次の2つだったと思います。
- 攻撃は日本のボランチの横のスペースを使う。
- 守備では5バックにする。基本的には中央の大迫を抑え込むことを優先。
明らかに日本が嫌なポイントと、日本の攻撃の中心を抑えるという作戦でしたね。
とくに前半の攻撃時のポジションは工夫されていて狙いが面白かった。
カタールの攻撃時には上図のようなポジションをとっていました。フォワードは縦に並ぶ関係、サイドのハーフは攻撃ポジションにポジションをとっていました。この配置の狙いはまずは、中盤での数的優位性を得ること、もう一つは11番が下がることでボランチを引き寄せる、あるいはDFを引き寄せるということでポジションをずらしていくことです。
どういうことかというと、4-2-3-1の弱点の一つはボランチの両サイドです。カタールとしては両ボランチのサイドが弱点であることを考慮して明らかにそのエリアを使うことを意図していました。3バックにしていたのはこのエリアを効果的に使うためです。中盤の数的優位性を保ちつつ弱点であるスペースから攻めるという意図です。
さらに下がってくる11番とトップの19番の動きで陣形を崩すという工夫をしてきました。11番を見るのはだれかというとボランチになるでしょう。CBは19番がいるので離れられないというのがあります。ただし、その時にボランチの横のスペースに侵入された場合に誰が見るのかというのが問題になります。サイドバックが上がるのか、ボランチが付いていくのか。どちらの場合も守備陣形が崩されてしまします。
前半はこの攻撃に日本代表が対応できていなかったために2点を取られています。2点共に黄色のスペースからパスを通されているのと、ボランチとサイドバック・センターバックの守備の受け渡しが難しくなるように切り込まれていました。
後半はカタールは5バックで逃げ切りに来ました。こうなると日本代表も攻撃しても跳ね返されるという形になってしまいます。
カタール代表の戦術は見事でした。
日本代表はどうすればよかったのか?
守備面での修正
守備面は明らかに修正が必要でした。ポイントとしてはボランチの両脇のエリアを誰がケアするかというところだと思います。相手の19番はセンターバックのどちらかが見る。11番に対してボランチが見る。としたとき相手は中盤の両サイドハーフを誰が見るのかなど認識を合わせておく必要があった。
11番の動きでCBとボランチとサイドバックで受け渡しが発生していたのですが、ここが曖昧だったのが2点目だったと思います。数的優位が作れない局面だったので、中を捨てるのか、外を捨てるのかという決断を早くする必要あったと思います。
11番のポジション取りはすごくよく日本が困るスペースを部分を突いていました。結局11番の動きが守備陣形を崩させていたと思います。
守備のオーガナイズを1点目でとるべきでした。どこからプレッシングかけるのか、だれが見るのか修正が必要でした。
攻撃目での修正
いろいろな方法はあると思いますが、攻撃ポジションとして大迫を少し下がり目にして0トップのような形にする方法はあったと思います。相手DFが大迫をマークしていてボールを預けるのが効果的にはできなかったです。まずはそこを打開したい。
0トップにして両サイドの原口・堂安がもう少しサイドの高い位置にポジションをとることと、大迫が下がってボールをもらう動きをすることで
- 大迫がボールを受ける状況を作る
- 相手の両サイドのセンターバックを原口、堂安で引き寄せることでスペースを
作る。 - 両サイドに起点を作る
偽9番のような形ですが、センターバックが3人に対して大迫・南野が当たることで数的優位性が得られずボールを奪われてました。そこを打開するのが良いかなと思いました。
試合中、特に前半はサイド攻撃がほとんどありませんでした。3バックの場合、サイドからの攻撃に弱い(両サイドにスペースが空いている)のでサイド攻撃の回数を増やすべきでした。
後半は武藤を投入して、裏に抜け出しするというチャレンジが増えています。カタールはまさにそこが弱点です。ワイドに開いてスペースを使うか、裏に抜け出すチャレンジを多くしていくことができていたら得点が取れていた可能性があります。
日本はあまりにも中央での勝負が多すぎでした。後半の時間経過するごとにサイド攻撃も増えてはいましたが全体としては少なかったといえます。
せば~